【オリジナル短編小説】さようなら、
前書き
短編小説を書いてみようと思い立ち、ブログで小説を書くことにしました。
将来的に長編小説も書きたいなと思います。
小説家になろうでも、小説を公開しております。
https://ncode.syosetu.com/n9630fv/
縦書き版はこちら→https://pdfnovels.net/n9630fv/main.pdf
さようなら、
その日、おれは思い立った。次こそは......
いつも途中で怖くなってしまう。
決意を固めたのはこれで何回目だろうか。
左手にはカッターで切った痕が、強く、強く際立っている。
こんなの、あいつに見られたら、どうなるか、想像するだけでも吐き気がする。
俺が、腕を切り始めたのは、2年前の冬、
すべて、あいつ・東吾のせいだ。
あんな嘘を広めたせいで......
俺が幼馴染の愛子ちゃんが好きだとかいう嘘を広めやがったんだ。
愛子ちゃんはいろんな人から好かれていた。
その中の一人が、祐樹である。
昔は友達だったのに、噂が広まってから、一度も話してない。
それどころか、祐樹と東吾が先陣を切り、俺はクラスのほぼ全員から、ハブられるようになった。
一人、何もしないやつがいたが、何もしないだけで、俺を安心させてくれることもなかったし、悲しませることもない。無意味な存在。ほかの奴となんらかわりは無い。
まあ、思い出したくもない過去。
明日に死ぬ予定の俺には全く関係のない話だ。
もう、準備は万端。時刻表を確認して、11:28に特急が通ることは確認済みだ。
月曜日、学校に行ったと見せかけ、コンビニで最後の晩餐を食いながら、その時刻を待つ。
最期の晩餐は何にしようか。そんなことだけを考えていた。
俺は、セブンでツナマヨのおにぎりを食う
コンビニの店内を探した結果、これが一番うまいと思ったからだ。
その時間が刻一刻と迫ってくる。アドレナリンが爆発しそうだ。
この時になって、遺書を書いてなかったことを思い出す。
そんなことどうでもいい。死ねればいいのだ。
俺は特急にひかれて死んだ。
人間の命はなんと儚いのだろうと思った。
所詮、人間は生き物なのだ。いつか死に、新たな命が芽生える。
そう思うと、俺は何のために生きていたのだろう。
ただ生まれ、ただ死んだだけだ。
俺の死が無駄になることなく、俺の生涯-15年間-が無駄にならないことを願う。
さようなら、
あとがき
初めての小説だったので、めっちゃ短い文章になりました。
15歳の少年の自殺。
5歳から14歳までの男女の死亡原因は事故やがんが多いですが、
15歳からは、自殺・事故が一位です。
子供に限らず、アルコール依存症の方の死亡原因も自殺が多いです。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth8.html
あなたには、自殺は考えられますか?
最近、自殺について考えることがあったので、小説にしました。