すいでんtwelve。

ネディウス_nedius twelve

更新頻度は、不定期です!

【オリジナル短編小説】さようなら、

前書き

短編小説を書いてみようと思い立ち、ブログで小説を書くことにしました。

将来的に長編小説も書きたいなと思います。

小説家になろうでも、小説を公開しております。

https://ncode.syosetu.com/n9630fv/

縦書き版はこちら→https://pdfnovels.net/n9630fv/main.pdf

さようなら、

 

その日、おれは思い立った。次こそは......

いつも途中で怖くなってしまう。

決意を固めたのはこれで何回目だろうか。

左手にはカッターで切った痕が、強く、強く際立っている。

こんなの、あいつに見られたら、どうなるか、想像するだけでも吐き気がする。

 

俺が、腕を切り始めたのは、2年前の冬、

すべて、あいつ・東吾のせいだ。

あんな嘘を広めたせいで......

 

俺が幼馴染の愛子ちゃんが好きだとかいう嘘を広めやがったんだ。

愛子ちゃんはいろんな人から好かれていた。

その中の一人が、祐樹である。

昔は友達だったのに、噂が広まってから、一度も話してない。

それどころか、祐樹と東吾が先陣を切り、俺はクラスのほぼ全員から、ハブられるようになった。

 

一人、何もしないやつがいたが、何もしないだけで、俺を安心させてくれることもなかったし、悲しませることもない。無意味な存在。ほかの奴となんらかわりは無い。

 

まあ、思い出したくもない過去。

明日に死ぬ予定の俺には全く関係のない話だ。

もう、準備は万端。時刻表を確認して、11:28に特急が通ることは確認済みだ。

月曜日、学校に行ったと見せかけ、コンビニで最後の晩餐を食いながら、その時刻を待つ。

最期の晩餐は何にしようか。そんなことだけを考えていた。

 

俺は、セブンでツナマヨのおにぎりを食う

コンビニの店内を探した結果、これが一番うまいと思ったからだ。f:id:micraotaku:20191108230609p:plain

 

その時間が刻一刻と迫ってくる。アドレナリンが爆発しそうだ。

この時になって、遺書を書いてなかったことを思い出す。

そんなことどうでもいい。死ねればいいのだ。

 

俺は特急にひかれて死んだ。

人間の命はなんと儚いのだろうと思った。

所詮、人間は生き物なのだ。いつか死に、新たな命が芽生える。

そう思うと、俺は何のために生きていたのだろう。

ただ生まれ、ただ死んだだけだ。

 

俺の死が無駄になることなく、俺の生涯-15年間-が無駄にならないことを願う。

 

さようなら、

 

あとがき

初めての小説だったので、めっちゃ短い文章になりました。

15歳の少年の自殺。

 

5歳から14歳までの男女の死亡原因は事故やがんが多いですが、

15歳からは、自殺・事故が一位です。

子供に限らず、アルコール依存症の方の死亡原因も自殺が多いです。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth8.html

あなたには、自殺は考えられますか?

最近、自殺について考えることがあったので、小説にしました。